今日朝の番組で、人は眼もとで凄い印象が変わるって話を言っていた。
なるほど、それはあるよなーなんて思いながら、ぼんやり見てて
そこでフッと先週亡くなったお父さんの弟の事を思い出した。
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お父さんの一番上にあたる弟、私から一番上のおじさん
ただ、うちの父親自体が若いのでその弟も、私と20歳違いくらいにしかならない
私の小学校時代は、20代の若者だったので
彼の事を『おじさん』って呼んだことは一度もなかったとは言え、世の中によく聞くように
○○おにいちゃんって呼ぶのはどうしても抵抗があって
ちょっとまーた話が反れちゃうんだけど(脱線厚労省)
結婚の早かった私の両親は共に若い、って話はここでも何度も書いているように
私の小学校時代途中まで、両親ともにまだ20代だった。
そうなってくると、両親のお友達たちはまだ独身者も多く、
その友達たちをおじさんおばさんって呼ぶのを怒られたりもした。
よく「おにいさん、って呼びなさい!」って言われたけど
私からみたら両親のお友達なんだし、自分から観たら大人なワケで
んで、私は自分が第一子で、お兄ちゃんお姉ちゃんがいないのもあって
実の兄姉でもないのに、お兄ちゃんお姉ちゃんってどうしても呼べない私がいた。
当然、今回亡くなった【お父さんの弟】も○○お兄ちゃんって呼べるわけもなく
また私がイメージする叔父さんには若すぎて、叔父さんって呼ぶわけもなく
彼の名前を少しもじって
『よきちゃん』って呼んでた
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よきちゃんはお父さんの兄弟の中で、一番カッコよく生きているように見えた人だった。
猟銃の資格を持っていて、彼の部屋には大きなレコードがあって
ワンボックスが好きな私の父親とは違って、なんだかアメリカに走ってそうな今で言うステーションワゴンに乗ってて、オールバックでキメテて海が好きで
とにかく男の子が想う【カッコイイ】を持ってた
【たぶんこの車:めっちゃカッコよかった】その時代、私はまだ小学生だったから
勝手にそう見えただけで、実際の彼はどんな人だったか知らない。
でも当時の彼は、カッコつける年の近いアニキ(私の父親)を追いつつも
違うカッコよさをカッコつけようとする大人に私は見えた。
子供の頃の私には、本当にカッコよく見えたんだよ。
彼のその時代に、私は初めての甥っ子として誕生した。
まだまだ年齢も若いし、一番下の弟みたいな感じに思ってたのかもしれない。
私は当然自分が生まれた時の事は覚えていないけど
彼は生まれて母屋に連れてきた私をみて、どう思ったのかなぁ
想い出という想い出は本当に断片的で
あれはよきちゃんだっけかなぁ、って思うモノも多かったりして
一つだけ鮮明に思い出せるのが、小学校高学年になる頃
ファミコンが全盛期になりだした頃のお話
その時他にも家庭用ゲーム機体が世に出初めた時代
結果的に【任天堂ファミリーコンピューター】が一人勝ちをする事になるんだけど
、、、あれ?なんかこれどこかで書いた気がするなぁ。。
まぁいいや、一先ずそれは置いといて
当時私はファミコン以外の機体を買ってしまい、ファミコンブームには出遅れてたのだった。
その時、新婚で実家の敷地に新築を立てたよきちゃんは、ファミコンを持っていて
同じ敷地だからね、私の家から歩いたって15秒位で着いちゃう
そうなると、少年時代の私はファミコンをやりたいから、よきちゃんちにお邪魔することになるのだ(笑)
その時夢中になってたのはコレだったと思う

玄関からじゃなく、リビングの窓から
『よきちゃーん、バベルの塔やりたーい!』って
なんか毎日行ってた記憶があるから、春休みとかだったのかな
夏のイメージじゃないから、どうだったのかな。
そのうち、何故かそのファミコンが自分のウチに来たのだった。
その辺のくだりはちゃんと覚えてないんだけど
そのバベルの塔って言うゲームはパズルゲームだったので、小学生が一日二日で攻略できるものではなく、何日もかけて少しずつ攻略していくゲームだった。
ので、もしかしたら新婚家庭に毎日来る【にいさんの子供】が、だんだん面倒になってきたから
「これ貸してあげるから、自分ちでやってイイヨ」
って、そんな感じだったのかなーって、って思わなくもない(笑)
でもそれにイヤミを感じてなかったのだから、本当に好意だったのか私が鈍かっただけなのかもしれんΨ(`∀´)Ψ
そしてそのまま返す事もなく、いつのまにか自分のモノに。
考えるとそんな感じだったのかもしれないなな。
もっともっと色々あったと思うんだけど、印象に強く残っているはこのお話
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荼毘される前のよきちゃんの顔は、私が覚えているそんなよきちゃんの顔じゃなかった。
先週も書いたけど、自分は結局よきちゃんに会えなかった。
顔が変わってしまったのは病気もあるんだろうけど、
最後にあったのはもしかしたら10年近く前になっちゃうかもしれない、それ故に徐々に記憶がずれていってしまったのかもしれない。
それが何とも悲しかった。
一昨日お骨になったよきちゃんにお線香を、と思い
実家の隣にある彼の家へ訪問した。
そこで飾られてるよきちゃんの写真
随分と痩せてしまっていたけど、目元はよきちゃんの目元だった。
それを見て少しホッとしたよ。
実は納骨まで四十九日ってのを忘れてて、うっかり最初に行っちゃって
まだ入る前のお墓を参ってしまった私。

でも、それはご先祖様をお参りしたって事でイイよね。
よきちゃんだって、私の先輩なんだからさ
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小学校低学年の時に、お父さんの兄弟達岩場で遊ぶことになって
狭い足場が怖くて怖くてしょうがなかった私を、軽くひょいって抱っこしてくれたのは、よきちゃんだったかどうだったか。
若き日のおとうさんは、私には目もくれず、ずんずん先陣切って行っちゃってたから、たぶんあれはよきちゃん。
あの時ホント怖かったんだ。
前にも後ろにも動けなくなってしまった私を、抱っこしてくれてありがとう。
どうか安らかに

自粛モードでお花見が出来ないから、自宅の前にベンチを置いて
遠くの桜と、少し離れたよきちゃんちの方向に向かって献杯